乳幼児がしきりに耳を触る場合

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まだ自分の症状をことばで訴えられないような小さなお子さんが、しきりに耳を触る場合には以下のようなものが考えられます。

1) 耳垢(みみあか)がたまっていて、耳に違和感がある
2) 外耳道(がいじどう=耳の穴の中)に湿疹があるためにかゆみがある
3) 滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)で鼓膜の奥に水がたまって耳が重たく感じ、聞こえが悪い
4) 急性中耳炎や外耳道炎の初期で軽い痛みが出ている
5) その他


症状が強くなったり痛みに変わったりすると、機嫌が悪くなり夜泣きの原因にもなります。
早めに医療機関を受診しましょう。

1)耳垢(みみあか):
 遺伝によって、日本人の約7割はカサカサの乾燥した耳垢で、約3割はベトベトした湿性の耳垢です。
耳垢があると耳がつまった感じになったり、耳の穴の中で耳垢が微妙に動いたりして違和感が出ます。
だいたいは外来診療でサクションという掃除機で吸い取れます。たまに耳垢がカチカチに固まっていることがあります。 そのような場合には耳垢をやわらかくする薬を数日間、耳の中に点耳してから吸引機を使用して取ります。

2)外耳道湿疹:
 耳の穴の内側の皮膚に湿疹が出きた状態です。アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎・喘息があったりすると合併して存在しやすくなります。 かゆみが強く、悪化すると痛みが生じることもあります。内服や、軟膏(塗り薬)、点耳薬(耳に入れる液体の薬)などで治療できます。  

3)滲出性中耳炎:
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4)急性中耳炎・外耳道炎:
炎症の刺激で違和感や痛みが出ます。痛みになると機嫌が悪くなり夜泣きの原因にもなります。

5)その他:
他にもいろいろなことがあり得ます。過去には耳の中に虫が入っていた子もいました。また悪性の腫瘍が見つかったこともありました。

 


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